公営施設の稼働率向上兼緊急時の避難所解錠に対応できる鍵受渡システム 第二章

公営施設の稼働率向上兼緊急時の避難所解錠に対応できる鍵受渡システム 第二章

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こんにちは。
営業第2グループのJohansson(ジョハンソン)です。
今回は現在稼働しています、鳥取市 スマート予約システム の機器構成・システムフローについて紹介します。
内容は長いので、複数の投稿に分けて公開していきます。

こちらは第2章となり、まだ読んでいない場合は第一章から読んでいただく事をお勧めしています。

一章から読んでいただく事をお勧めしています。

目次

  1. 導入経緯・システム概要・導入ポイント
  2. 機器構成・システムフローについて
  3. ユーザー(市民)のメリット・システム拡張/改善案及び横展開について

前章では、鳥取スマート予約システムは弊社の3つの取り扱い商品でできているところまででした。今回は鳥取市スマート予約システムの機器構成・システムフローについて 説明します。

システムの機器構成

現地での機器構成は下記の図の通りになります。

スマート予約システム 機器構成
スマート予約システム システム構成

① iDoorsリーダー は普段入退室管理のカードリーダー&テンキーとして使われることが多いのですが、今回はCreoneの小型鍵ボックス(9001E)②の認証機として使用しています。iDoorsリーダーに有効なパスワードを入力すると、ソレノイド錠③が解錠し扉が開きます。鍵ボックスの扉の開閉状態はキーボックスに内蔵されているマイクロスイッチ④が感知し、扉の締め忘れの際にはブザーで知らせます。それでも扉が閉められていない場合は遠隔地から扉の状態を確認できます。iDoorsで行われた操作履歴はiDoors Airを通して、国内クラウドサーバーに保存されます。

⑤ iDoors Air
モバイル回線LTEルーターです。インターネットに接続する為の端末です。iDoors AirにiDoors国内クラウドサーバーに接続できる様、証明書をインストールしています。

⑥ UPS 無停電電源装置とバッテリー
停電時等発生した場合、手を加えることなく、システムはそのまま稼働し続けます。

⑦単体で稼働している監視カメラ。
学校の使用時間外のみ録画するように設定しています。

上記では現地に設置されているハードウエアを説明しました。次にシステムのフローと利用の流れについて解説します。

スマート予約システム – システムフロー

スマート予約システムのシステムフロー図は下記の通りになります。

スマート予約システム フロー図
スマート予約システム システムフローの概要

ユーザーはスマート予約システムのWebインターフェイスと現地にある物理的インターフェイスしか見る事はありませんが、スマート予約システムの裏にスマート予約システムに表示される施設詳細ページや予約可能な日時カレンダーを編集する管理画面や、ユーザーの追加・編集等の管理機能、ユーザー全員への一括送信メール機能等の機能を持っている管理者専用サイトが稼働しています。

スマート予約システムや専用管理サイトで行われた操作は、iDoors入退室管理システムのWebAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を使って、iDoorsクラウドにユーザー作成や権限付与等の指示を送信しています。iDoorsクラウドサービスはその指示を受信し、従来の動作(iDoors リーダーとのデータ同期)を実行します。

iDoorsクラウドから流れるデータは施設にあるモバイル回線4Gルーター「iDoors Air」を介して、iDoorsリーダーに届きます。iDoorsリーダーに有効な予約の暗証番号を入力すると、解錠信号をCreoneの鍵ボックスに送信します。現地で行われていた操作(暗証番号の入力、開扉、閉扉)や発砲したアラーム(こじ開け、締め忘れ)は逆流してiDoorsクラウドサービスに送信します。

スマート予約システム の利用のながれ

実際のユーザー(利用団体)の利用の流れは下記の通りになります。

  1. 団体登録
    本システムを使用するのに、事前登録が必要になります。必要書類を生涯学習・スポーツ課に提出した後、団体面接に審査を経てログインID・パスワードが発行されます。
  2. 施設検索
    スマート予約のHPより利用用途・中学校区(位置)・利用日に絞って、該当する施設に絞り込みます。
  3. 施設予約
    選択した施設の空き状況・注意事項等を確認し、予約を実行します。
    利用施設・日時・当日の暗証番号を含んだ予約確認メールが登録時に指定したメールアドレスに届きます。万一メールが届かなかった場合でもスマート予約システムにある「マイページ」にアクセスすれば予約情報・暗証番号を確認できます。
  4. 当日の利用
    3.で届いた暗証番号を現地にある鍵ボックスの端末に入力すると扉が開きます。予約時間前後は開かないので、時間を守りましょう。
    鍵ボックスの扉を閉め忘れた場合はブザーがなります。
    施設利用中はカメラが録画しますので、万一事故などがあった場合は監視カメラの映像で確認できます。利用が終わりましたら、予約時間内に鍵を返却します。

iDoors クラウドについて

iDoorsクラウドは入退室管理ソフトとして開発されたものですが、スマート予約システムの場合は鍵ボックスに取付けていますが、元々含まれている「アクセスコントロール」機能を利用できます。

扉を閉め忘れた場合はクラウド上で分かりますし、暗証番号を何回も適当に入力するとその不正アクセスの日時も記録されます。急な利用が必要になった場合は遠隔から解錠も可能です。

iDoorsクラウドサービスより、施設にあるiDoors Air、iDoors リーダーの疎通テストを定期的に行われています。疎通テストが一定の時間できない場合は管理者へアラートのメールが届き、現地での修理対応など、駆け付けが必要であることを合図します。

万一通信障害の影響でiDoors Airがインターネットに接続できない場合でも、今まで受信したデータはiDoorsリーダーに保持しますので、直前の予約でない限りは通常通り動作します。

iDoors について詳しい情報は弊社専用ページをご参照ください。

まとめ

上記のように既存の物を基に、ニーズに合った組み合わせや付加価値開発を加えることで鳥取市スマート予約システムができているのをこの第二章に説明しました。

第三章ではユーザーのメリットと解決している問題のより詳しく解説と、このシステムを軸にして他にどのような場面に役立てるかについて書きます。

[著者] 小松こまつ 賢市けんいち

代表取締役 小松 賢市

かれこれ15年ほどセキュリティの業界にいます。最初はアナログのシリンダーキーの交換からはじまり、入退室管理システムや防犯カメラ、金庫まで様々な機器を取り扱ってきました。起業して平成30年5月で10期目に入ります。お客様のご要望と現場に応じた機器をご提案から施工まで行う「セキュリティコーディネーター」として仕事をしています。

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